性別適合手術(性転換)とは? GIDが手術を望む理由

こんにちは、浅木です。
今回はGIDの「性別適合手術」についてお話しします。
実際の手順などについては別の機会に譲るとして、
この記事ではGIDがどうして手術をしなければならないのか
その点に絞って解説していきます。

どうして手術が必要なの?

手術をする理由は人それぞれですが、
主に以下の2つに該当する人が多いです。

  1. 戸籍上の性別を変更したい
  2. 望む性別に近い身体を手に入れたい

それでは上記2つについて、
細かく解説していきます。

1.戸籍上の性別を変更する

戸籍上の性別を変更すると、
公的な書類に記載されている性別がすべて変更されます。
パスポートも住民票もすべて変更されるので、
身分を証明するときや確認書類を提出した時の
「見た目・声は男性なのに性別欄が女性」であることで
混乱を招いたり余計な説明をする必要がなくなります。

もしあなたにパートナーが居て、
なおかつ異性であれば正式に婚姻関係を結ぶこともできます。
戸籍変更を伴う婚姻については、別の記事で詳しく解説しているので
そちらも参考にしてみてください。

公的な書類を作ったり、何か新しく申し込みをするにあたって
「性別欄どっちにしようかなあ」
という風に迷ったり、不安に思うことがなくなることは
思った以上に心を軽くしてくれます。

当事者と接する人も、混乱することが少なくなって楽ですし
当事者自身も、周囲から違和感なく望む性別として扱われることで
より自分の気持ちに沿った生き方が出来るようになります。

2.望む性別に近い体を手に入れる

現在の性別適合手術では、
FTMの場合は胸を切除するだけでなく
陰茎形成も可能ですし、
MTFであれば、外性器を切除するだけでなく
人工的に膣を作る(造膣)ことができます。

これによって出来ることは何かというと、
まず温泉やプールに気兼ねなく入ることができます。
そして体が自分の性同一性に
限りなく近いものになるので、
精神的にも楽になるという効果が期待できます。

では、実際に戸籍の性別を変更するにあたって
手術が必要なのは何故でしょうか?

それは、戸籍上の性別変更の条件が
家庭裁判所によって以下のように定められているからです。
以下、引用でご紹介します。

性別の取扱いの変更条件

家庭裁判所のホームページ上に、
性別の取扱いの変更についてこのような記載があります。

家庭裁判所は,性同一性障害者であって,次の1から6までの要件のいずれにも該当する者について,性別の取扱いの変更の審判をすることができます。

  1. 二人以上の医師により,性同一性障害であることが診断されていること
  2. 20歳以上であること
  3. 現に婚姻をしていないこと
  4. 現に未成年の子がいないこと
  5. 生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること
  6. 他の性別の性器の部分に近似する外観を備えていること

※ 性同一性障害者とは,法により「生物学的には性別が明らかであるにもかかわらず,心理的にはそれとは別の性別であるとの持続的な確信を持ち,かつ,自己を身体的及び社会的に他の性別に適合させようとする意思を有する者」とされています。

性別適合手術が必要になるのは
上の5,6の条件を満たすためです。

つまり、現行の法律では
公的に自分の望む性別で生きるために
性別適合手術がどうしても必要になってしまうんですね。

詳しくは性別適合手術についての記事でお話ししますが
最後の条件に関しましては
「他の性別の外性器に見た目が似ていればいい」
ということなので、外性器形成の部分まで
手術を進行させれば、戸籍変更は問題なく行えます。

手術をするか、手術をしないか

手術には、長い時間と費用がかかります。
そのうえ、元々持っている生殖器を切除したうえで
新たに別の性別の外性器に似たものを作り上げるため
身体にかかる負担にも相当なものがあります。

全身麻酔を使って行う手術のため、
当然ながら高いリスクがあるのです。

ですので、GID当事者の中にも
「ホルモン注射をして、男性として生きるのには
特に苦労していないので、手術はしない」と
戸籍上の性別を無理に変えず、
手術という選択をしない方もいらっしゃいます。

これからどのように生きていきたいか、
また周囲の人や社会との関わっていくうえで
戸籍上の性別を変更しなければならない理由が
特にない場合、「手術をしない」と決めることも
選択肢として十分ありえることです。

どちらを選ぶにしても、性同一性障害の治療に関しては
どんな結果になっても、最後までその身体で
生きていくのは自分」になります。
自分の選択の責任を取るのは、
他の誰でもない、自分だけなんです。

どの記事でも繰り返しお伝えしていることですが、
特にこの性別適合手術に関しては、
手術を受けるか受けないか、それぞれの選択によって
得られるメリットとデメリットをよく考えたうえで
後悔のない選択をしていただければと思います。

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