【後編】性同一性障害の治療ってどんなことをするの?

こんにちは、浅木です。

前回の記事では、治療のガイドラインから
病院の選び方までを解説しました。

今回の記事は、病院の予約を取ってから
ホルモン治療に至るまで
どういった診療が行われるのか、
僕の経験をもとにお話ししようと思います。

予約を取ろう

ここだ! という病院は見つかりましたか?
自分に合わないと感じたら
別の病院を訪ねてみるのも方法の一つですので、
まずは気負わずに予約をとってみましょう。

電話をするときは
「初診なのですが、自分が
性同一性障害なのではないか、と思うので
医師に診てもらいたい」旨を伝えましょう。

問題がなければそのまま都合の良い日程を
病院側とすり合わせて、予約日時を決めてください。

※あくまで僕の見立てですが、
性同一性障害を扱っているクリニックは
完全予約制のところが多いです。

診察してもらおう

予約当日になりましたら、
ひとまずは保険証を持って、
性同一性障害の診断を下すことのできる
精神科・もしくは心療内科へ赴きましょう。

ちなみに、保険適用の治療を行っていない等の理由で
保険証はいりませんよ、という場合もありますので
そこはクリニック側の指示に従ってください。

以降の診察内容は各病院の先生方によって
方針が異なると思われますが、
参考程度に僕がどんな診察を受けたかを
以下にまとめておきます。

初診の内容

具体的な治療の流れを教えてもらった後、
最終的な目標は何か?
(戸籍を変えたいのか、
違和感が解消できればいいのか、
男性のような容姿を獲得できれば満足なのか)
確認されました。

それから、次回の診察までに
自分史を書いてきてください、と言われました。

幼少期どんな子供だったか、
どんな風に違和感をもっていたのか、
中学時代・高校時代はどうだったのか……
主に「性別」にまつわることにフォーカスして
自分の今までの人生を振り返って伝えてほしい、
という内容です。

これはガイドラインに沿った確認事項のひとつです。
この医師の診察によって、
「統合失調症など、全く異なる精神的疾患によって
己の性別に違和感を感じてはいないか?」
「社会的地位の獲得に有利、という理由で
性別の転換を望んではいないか?」
「一定の長い期間継続して、身体の性とは異なる性に
同一性を感じ続けているか?」
こういったことを確認しているのです。

疾患にとらわれないこと

ここでひとつ大事なことは、
あなたは「自分の人生を豊かにする」という目的のために
治療を受けるという手段を選んでいるのであって、
「性同一性障害と診断される」ことが目的ではない、
ということです。

もしかしたら性同一性障害ではないかもしれない。
違う疾患が裏に隠れているかもしれない。
また、疾患ではなく、あなたの性同一性が
中性や無性・不定性なのかもしれません。

ですが、あなたの目的はあくまでも
自分の人生を豊かにする」ことです。
「性同一性障害」という名前をもらう、
ということに執着しすぎるのは避けてくださいね。

「私は性同一性障害だ! そうに違いない!」
という風に思いつめてしまうと、
当初の目的を忘れて視野狭窄に陥る危険があります。
診察の結果は真摯に受け止め、そのうえで
自分の人生を豊かにするための参考にしましょう。

以降の治療の流れ

初診以降の流れは、
僕の場合以下のようなものでした。

  • 自分史を用いたカウンセリング(1年程度)
  • 身体検査
  • 性同一性障害であるという正式な診断
  • ホルモン治療開始

初診後に書いてきた自分史をもとに、
「こういうときはどんな気持ちでしたか?」
「どんなことがありましたか?」
という質問に答える期間が1年近く続きました。

自分史への質問が終了すると、
身体検査を行い、性分化疾患ではないかどうか、
他に染色体の異常はないかを調べます。

それも問題ないようなら、その診断の結果を
2人の専門医がじっくり精査し、その後正式に
「身体的な性別が性同一性と食い違っていて
治療を望んでいる=性同一性障害」として
認められ、診断書が作成されます。

僕の場合は、性同一性障害を扱っている
クリニックや病院の医師が集まって開かれる
「性別変更判定会議」にて精査して頂いたうえで
正式な診断書をもらいました。

その診断書をもってして初めて、
ホルモン治療など、実際に身体を
心の性別に適合させるための治療が行われるのです。

以上が、性同一性障害における
おおまかな治療の流れです。
正式な診断がおりるまでには1年近く時間がかかるため、
今後の予定の参考にしてくださいね。

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