性同一性障害とホルモン注射

こんにちは、浅木です。
今回は、性同一性障害と正式に診断されてから
はじまる治療の中でも特に代表的な
「ホルモン注射」について解説していきます。

ホルモン注射とは?

FTMの場合はアンドロゲン製剤(男性ホルモン)
MTFの場合はエストロゲン製剤や
ゲンタゲン製剤(女性ホルモン)を
おおよそ2週間に1回筋肉注射で投与し
継続的な身体への変化をもたらすための治療です。

このホルモン注射により、
本人の性同一性により近い身体へと近づけることができます。
1回の費用は保険(3割負担)適用の場合で2,110円です。

ですが、ホルモン治療は元来
完全な健康体に余計なもの(ホルモン)を
投与する、という医療行為です。

病院から渡される同意書にも記述がありますが、
ホルモン療法とは各種ホルモン剤の
効能・効果を求めるのではなく、
本来「副作用」とされる変化を期待して行う治療です。

そのため、得られる身体的な変化ばかりでなく
副作用もしっかり理解し、治療に臨む必要があります。

ホルモン治療による身体の変化

FTMの場合

  • 男性型体型
  • 陰核肥大
  • 声の低音化
  • 無月経
  • 性欲亢進
  • 多毛
  • ニキビ
  • 色素沈着

好ましくない現象

  • 肝機能障害
  • 多血症
  • 体重増加
  • 高コレステロール血症
  • 脱毛
  • 動脈硬化症

MTFの場合は、調べたところによると

  • 肌質の変化
  • 女性型体型(皮下脂肪の増加)
  • 体毛が薄くなる

好ましくない現象

  • 血栓症
  • 肝機能障害

でした。どれも個人差があるので、
さまざまな効果の例を調べてみると
いいかもしれません。

このように、ホルモン注射は
メリットだけではなく副作用があることも
十分に理解して受けるべき治療だと思います。

また、上記のような望ましくない現象を
早期に発見するため、定期的な検査を受けながら
治療を継続していくことが必要です。
検査は3~6か月に1回とされています。

僕の場合、3ヶ月に1回は血液検査をして
血中コレステロール値などに異常が見られないか
確認してもらっています。

ちなみに、1回の検査にかかる費用は
保険適用で3,000円ほどです。

ホルモン注射を受けるということ

どの性ホルモンを投与する場合でも
自分の身体が内外問わずかなり変化するため、
場合によっては生活そのものを変える必要も
出てくるかもしれません。

たとえば、FTMの場合は声が低くなります。
中学生の男子に訪れる「声変わり」と
ほとんど同じような現象です。

もし、職場や学校で今まで誰からも
「女性」だと思われていて、あなた自身も
「女性」であるとして振る舞っていたら
周囲は動揺し、場合によっては心配します。
一緒に住む家族がいたとしたら
彼らについても同様です。

ですので、ホルモン治療に進む前の段階で
「周囲へのカミングアウトは済んでいるか」
「普段から自分の望む性役割で生活しているか」
「ホルモン治療を行って、身体が変化しても
今まで通り暮らしていけるのか」
時間をかけて確認してから、治療が開始されます。

本当に、現在の性別を変化させて
大丈夫なのかどうか。
それは医師も時間をかけて確認しますが、
ぜひあなた自身も、実際に治療に進む前に
自分自身に問いかけて、十分に検討してください。

医師にも言われることですが、
ホルモン治療は一度進めてしまうと
後戻りができません。
特に生殖能力について、
ホルモン治療を継続的に行った場合
どれほどの影響があるのか
正確な研究結果がまだ確立されていないのです。

「治療したかったけど、やってみたら
思っていたのと違った」ということで
治療を途中でやめたとしても、
一体どれほどの影響が身体に残るのかは
まだわからないことのほうが多い、ということです。

逆に言えば、ネット上でたまに見かける
「ホルモン注射をすると寿命が縮む」
といった風説も、真偽はわからないのです。

ただ、まったく病院のお世話になっていない
健常な人と比べれば、ホルモン注射を受けている人は
2~3週間に一度体内に異物を投与し
肝臓などに負担をかけているため、
内臓は疲れやすいでしょうし、結果的に
寿命が短くなる傾向にある、とは言えるかもしれません。
ですがこれもまた、研究データが少なく
正しいとも間違っているとも言えないのです。

だからこそ、あなたが、あなた自身にとって
後悔のない選択をすることが重要になります。
ホルモン治療を受けるか否かは、
必ず、あなた自身が納得するまでよく調べ
考えてから決定してくださいね。

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク